INTER VIEW

イタリアの地で長友佑都が語る――。
ホンモノ論。

インテル・ミラノで活躍する、日本代表DF、長友佑都選手。これまで各種メディアでは彼のサッカー論やフィジカル論が語られてきたが、こと自身の「モノ」に対する価値観はあまり聞かれなかった。今回、彼の第二の故郷となりつつあるミラノでインタビューを決行敢行。「身に付けるモノ」へのこだわりそして「旅道具」への想いについて語り尽くす。

ひとつだけ他とは違う
「光るもの」がある。
僕はそういうモノを持っていたい。

――イタリアに来て5年ですが、「モノ」に対する価値観は変わりましたか?

長友 「チームメイトがオシャレで、練習場に「そんなにキメこんで来る必要あるのか!?ってくらい、こだわるんです。それを毎日見ているうちに、自分も自然とファッションが好きになりましたね(笑)。イタリアでは、ホテルも家も、いちから建てるのではなく、改装を重ねて育てたものに価値がある。僕もその考え方が好きで、モノ選びでも気に入ったモノを長く愛用したいな、と思っています。加えて、自分にちゃんとフィットしているかどうか。だから選ぶときに重視するのはブランドの名前ではなく、サイズ感や生地の質感、作りの良さですね」

――ちなみにどんな革が好みなのでしょうか。

長友 「どちらかと言えば硬い革ではなく、今回のボストンバッグやクラッチバッグで使っているような、コシがありながらも当たりが柔らかい革ですね。革が柔らかいと、少しモノが増えても膨らんで吸収してくれる。でも柔らかすぎるとだらしなくなる。そのバランスが良い物がいいですね」

――普段使いするカバンは、やはりクラッチバッグが多い?

長友 「そうですね。遠征に行くときは、キャリーバッグとクラッチバッグだけ持って移動しています。以前使っていたクラッチバッグはデザイン的には気に入っていたのですが、iPadが入らないなどサイズに難があって」

――クラッチで小物が取り出しにくいのはストレスですからね。

長友 「そう。財布などのある程度の大きさのものは大丈夫なんですが……。駐車場のゲートを開けるリモコンやクルマのキーとか、サッと取り出したいものに限って奥にあって、見つけるのに時間がかかるんです。今回はその不満を解消したかったのと、内装にポケットと少しのマチを付けて小物の整理収納ができるようにしています」

――表側のデザインでも、長友さんの要望が色濃く反映されていますね。

長友 「タイトめのセットアップを着ているときなんかは特に、パンツやジャケットのポケットにスマホや財布を入れると、シルエットが崩れて格好悪い。だから、クラッチバッグを使うんですが、所有する大前提として、「スーツスタイルにもマッチするデザイン」にしたかったんです。とはいえ、シンプルな中に個性を強調できる、少しの“遊び”がほしくて、アクセントにスタッズを使っていますね。あまりにシンプル過ぎないもの、ほかとの違いがデザインで、小さくても明確に見えているものが好きなんです。その小さな個性が全体に影響を与えるような、意味があるワンポイントになっていることも大事ですね」

――サッカーにも置き換えられそうな話ですね。

長友 「まさにそうです。例えばスカウトや監督が、ピッチ上の選手を見渡して、選手を選ぶとします。そうすると、何かほかとは違いを生み出せる選手、ストロングポイントがある選手を選びますよね。結局シンプルで、すべての能力が平均的に高い選手より、何かに秀でて、何か光るものをもっている選手に目がい行く。極端にいえば走りが異様に速いとか、ヘディングだけが凄まじく強いとか……。でもこれって、バッグにしても財布にしても同じだと思うんです。お店に行って同じような財布が並んでいても、何かひとつの違いが輝いている財布に目がいくし、そういうものを僕は欲しいと思ってしまうし、選んでいます。バランスは必要だけど、デザインや特徴で“ストロングポイント”がある。そういうものが欲しいんです」

――さて、今後、UTOOLで開発したいアイテムはありますか?

長友 「革のキャリーバッグが欲しいですね! たとえば、機内持ち込み可能なサイズで」

――お値段的にはかなり張りますが、おそらく欲しい方はかなりいると思います。いいですね!

長友 「ホン・モノ・ケイカクで財布になっているカットクロコで作ったら、絶対かっこいいですよね。これなら値段が高くても絶対買う!(笑)。キャリーバッグは、仕事柄かなり使いますからね。オフに車で旅行する時は別にしても、遠征の移動って空港とか宿舎とかでも結構歩く。これはかなりのストレスなんです。キャリーなら、買い物して想定外の荷物が増えても上に載せられるし、重みを感じずに移動できて、ものすごく楽ですからね。」

ITEM LIST