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HISFACTORY ヒズファクトリー

東京で長年鞄作りに携わってきた中野克彦さんが10年前に立ち上げたファクトリーブランド。素材の良さを際立たせるシンプルなデザインのバッグを得意とする。本磨きによるコバ、手縫いハンドルなど採算や効率を度外視した細部の作り込みを行い、高い満足感を与える。

ITEM INFO

サイズ(容量) W395×H323×D140mm
重量 1018g(底板88g)
素材 メイン素材:プエブロ
ハンドル:ブッテーロ
内ポケット:パラフィン加工帆布
底板:表面素材:綿オックス/内部:半硬質ウレタン

メインイメージ

素材の魅力が存分に味わえる質実剛健トート

 中野克彦さんが世に送り出すバッグは、表面的な飾りやポケットなどがほとんど見られない素朴な外見を持つものが多い。これは、革が持つ質感や魅力を最大限に活かす引き算的思考だ。上質な素材のみ使用するからこそ、このデザインが生きる。
 今作に用いた「プエブロ」は、植物タンニンでなめし、牛脂を浸透させてベースを作る。使っていくと、時間の経過とともに浸透させた脂分による独特の光沢が生まれる。ツギハギの少ないトートの広い表面は、経年変化で深まる素材の本質を存分に味わえるのだ。もちろん、スマートフォンなどを入れるのに最適なポケット、キーチェーンなどを取り付けるのに便利なD環、ノートPCなど薄いものを収納する際に役立つスリット入りの底板……など、使い勝手を考えた工夫も満載。何より、丁寧に磨かれたコバ処理、肉盛りされ握りが抜群のハンドルなど、目を凝らすほどに、細部にかけた手間の多さに驚くはず。使えば使うほど、手放せなくなるバッグなのは間違いない。

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ファスナーはYKK「エクセラ」5番を採用。上部フラップの引き手は閉める際のつまみとして使うため長めに設計。床革で肉盛りされたイタリアンレザーのプルタブも手が込んでいる。

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最も時間をかけて作り込まれているのがハンドル部分。肩掛けや手持ちで身体へ当たる感触を研究し、重量に耐えられるよう身頃の挟み手縫いで作り込んだ。

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持ち手の部材で本体を挟み込み、肉盛りをしつつ手縫いで頑強に縫製した接合部。5〜6枚の革が重なるこの部分の厚みは、約1cmにも及ぶ。手縫いならではの仕上げだ。

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ケミカル素材でなく、革(床革)を芯にした肉盛り加工を施し、絶妙な厚みと曲面、クッション性を得た持ち手。手に触れる部分だけに一切の妥協なく、一針一針手縫いで仕上げられている。

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A4ファイルサイズのノートPCや書類、折り畳み傘などを入れても、この余裕。トートバッグとしては中型の部類に入る。デザインがシンプルな分、使う場面を選ばない。

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注目すべきは緩衝材入りの底板。中央にスリットが設けられていて、ノートPCやファイルなどをここにはめ込むことで収納物が少ないときになかで横倒れすることを防いでくれるのだ。

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底面に真鍮の鋲を打ち、鞄全体の型崩れを防ぎ革へのダメージを抑える。

MATERIAL

メイン素材は、牛脂を用いて植物タンニンで時間をかけて鞣したイタリア産レザー「プエブロ」。吟面を手作業で優しく擦ることで得られる独特の文様と、通常の吟擦りとはひと味違う経年変化と深みのある発色が持ち味。
繊維の1本1本まで深く牛脂が染み込んでいるため、使い込むほどに艶が浮き上がってくるのが「プエブロ」の特長。脂分が豊富なため、メンテナンスはカラ拭きだけでも十分。

MANUFACTURE

細部の仕上げに精魂を込め、
効率を度外視して得た特別な質感
鞄作りに携わってきた中野克彦さんが10年前からオリジナル制作を始めたのが「HIS-FACTORY」。素材の良さを際立たせるシンプルなデザインが大きな特徴だ。加えて本磨きによるコバ、手縫いハンドルなど採算や効率を度外視した細部の作り込みを行い、所有者に高い満足感を与える。
国内外ブランドのOEM製作から鞄作りの経験を積み重ねた中野さん。大量生産の中で味わった苦い経験や知識を活かし、ミシン縫いと手縫いを組み合わせた今のスタイルを構築していったという。